【体験記③】箱根吟遊の大浴場と貸切風呂、眺望ラウンジを使い切った話

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【体験記③】箱根吟遊の大浴場と貸切風呂、眺望ラウンジを使い切った話


年に2回、私は必ず箱根・強羅にある「箱根吟遊」を訪れています。もう何度通ったか分からないほど大好きな宿ですが、初めて宿泊を検討したとき、私もみなさんと同じ疑問を抱いていました。

「全室に立派な露天風呂が付いているのに、わざわざ大浴場や貸切風呂、ラウンジまで行く必要はあるのだろうか? お部屋だけで完結してしまうんじゃない?」

そう思うのはごく自然なことです。私自身、最初の滞在では「部屋から一歩も出ずに過ごそう」と思っていたくらいです。しかし、何度も滞在を重ねるうちに気づいたのです。お部屋の風呂だけでなく、館内の大浴場、貸切風呂、そして眺望ラウンジを自分のペースで使い切ってこそ、箱根吟遊という宿の真価を全身で味わえるのだと。

今回は、年に2回通う一人のファンとして、私が実際にどのように館内施設を楽しんでいるのか、五感で感じた生の体験をもとにお話しします。

【眺望ラウンジ】到着直後と出発前に、山並みと対話する場所

箱根湯本駅から箱根登山鉄道に揺られ、スイッチバックを繰り返しながら強羅へ。高台にある宿に到着し、一歩足を踏み入れると、館内にはどこかアジアンリゾートを思わせる静かな音楽と、心がふっとほぐれるような心地よい香りが漂っています。

チェックインの際、まず案内されるのがこの眺望ラウンジです。私はこのラウンジで過ごす「到着直後の15分」と「チェックアウト前の15分」を何よりも大切にしています。

箱根吟遊(箱根・強羅)の場所 出典:Google マップ 実際の写真・口コミはこちら

ラウンジの大きな窓の向こうには、谷を隔てて箱根の山並みがドーンと迫ってきます。遮るものが何ひとつないその景色を目にした瞬間、日常の忙しさが一気に吹き飛んでいくのを感じます。

季節によって、このラウンジから見える風景は全く異なる表情を見せてくれます。

  • 春〜初夏:日に日に濃さを増す新緑が山肌を覆い、見ているだけで目に鮮やかで生命力を感じます。
  • 秋:山全体が赤や黄色に染まる紅葉の季節。谷底から山頂へかけてグラデーションのように色づいていく様は圧巻です。
  • 冬:凛とした澄んだ空気の中で、山の輪郭がくっきりと浮かび上がります。静寂が際立つ季節です。
  • 夏:標高が高い強羅エリアとはいえ日中はそれなりに暑いですが、緑の深さと吹き抜ける風に涼を感じられます。

ウェルカムドリンクをいただきながら、目の前の山をただボーッと眺める。これだけで「またここに来られた」という深い充足感に満たされます。そしてチェックアウト前にもう一度ここに座り、旅の余韻に浸りながら山の姿を記憶に焼き付けるのが、私の決まった過ごし方です。

【大浴場と貸切風呂】お部屋風呂とは「スケール」と「開放感」が違う

「部屋にお風呂があるなら、大浴場や貸切風呂は要らないのでは?」と思う方にこそ、ぜひ一度脚を運んでいただきたいのが館内のお風呂です。部屋の露天風呂が「自分だけのプライベートな湯浴み」なら、大浴場や貸切風呂は「箱根の自然に溶け込む湯浴み」と言えます。

自然との一体感を味わう大浴場

大浴場のドアを開け、湯船に身体を沈めた瞬間、思わず「はぁ〜」と深呼吸したくなります。湯船の向こうには、部屋から見るのとはまた少し違った角度で山並みが広がり、まるで自分が空や木々と一体になったかのような大きな開放感に包まれます。

私のお気に入りは、朝一番の大浴場です。まだ周囲が静まり返っている早朝、ほんのり冷たい朝の空気が頬をなでる中、温かい湯にじっくりと浸かる。木々のにおいが微かに鼻をくすぐり、遠くで鳥のさえずりが響く……。五感のすべてが研ぎ澄まされていくような、贅沢極まりない時間です。

特別なプライベート感を満喫する貸切風呂

館内には貸切で利用できるお風呂もあります。部屋の風呂もプライベートですが、貸切風呂はまた空間の広がりや設えの趣が異なり、特別な気分の切り替えになります。

湯船に浸かりながら、パートナーや家族と静かに語り合うも良し、一人でじっくりと湯の温度を感じるも良し。部屋風呂だけでは味わえない「ちょっとした非日常の探検」のようなワクワク感があるのです。


強羅の立地と、館内で完結する贅沢な1日の流れ

ここで、私が通う中で感じた強羅という場所と、館内での過ごし方の魅力について触れておきます。

箱根吟遊がある強羅は、箱根の中でも標高が高く、静寂に包まれたエリアです。芦ノ湖や大涌谷、彫刻の森美術館など、箱根の主要な観光スポットへもアクセスしやすい位置にあります。ただ、私は宿に着いたら基本的に観光へは出かけず、宿の中で過ごす時間を最優先にしています。

時間帯 私のおすすめの過ごし方 五感で感じるポイント
15:00〜(チェックイン) 眺望ラウンジで一息 アジアンリゾートの香りと静かな音楽、山並みの迫力に圧倒される。
16:00〜 貸切風呂または大浴場へ 広々とした湯船で移動の疲れをほぐし、開放感を味わう。
18:00〜 館内の食事処で夕食 季節の食材を使った会席料理をじっくり堪能(※夕食・朝食ともに館内でいただきます)。
21:00〜 お部屋の露天風呂で夜の風を感じる 夜の静寂の中、湯の音と星空、暗闇に浮かぶ山の影を楽しむ。
翌朝 6:00〜 朝一番の大浴場へ キリッとした朝の冷たい空気と木々のにおい、鳥の声で目覚める。
10:00〜(チェックアウト前) 再びラウンジへ 出発前の光を浴びる山々を眺め、旅の余韻に浸る。

ちなみに、移動について少し触れておくと、私は箱根湯本から強羅までの箱根登山鉄道の道のりが大好きです。ゆったりと時間をかけて上っていく感覚が、「これから特別な場所へ行くんだ」という気持ちを高めてくれます。車で行くことも考えましたが、付近は山道や道幅が細い場所もあるため、運転に慣れていない方は電車でのんびり向かう方が気が楽だと感じました。

箱根吟遊の「良かった点」と「気になった点」

何度もリピートしている私ですが、すべての人にとって完璧な宿だとは思いません。人によって合う・合わないはあるはずですので、私が感じたリアルな感想を良い点も気になる点も正直に整理しておきます。

良かった点(何度も通いたくなる理由)

  • 圧巻の山並みの眺望:部屋、ラウンジ、風呂のどこにいても、谷を隔てて迫る山の景色が美しく、日常を完全に忘れられる。
  • 部屋風呂と大浴場・貸切風呂の組み合わせ:気分や時間帯によってお風呂を使い分けることで、滞在中の満足度が何倍にも膨らむ。
  • 静けさと香りの演出:館内に一歩入った時から漂う独特の香りと心地よい音楽が、極上のリラックス空間を作り出している。
  • 食事の満足度:夕食も朝食も館内の食事処でゆったりと会席料理を味わえ、移動の手間なく贅沢な時間を過ごせる。

気になった点・人によっては合わないかもしれない点

  • 移動の手間と傾斜:強羅の高台にあるため、電車移動だと乗り換えや時間のゆとりが必要。車の場合も運転に少し気を使う。
  • 「何もしない贅沢」が苦手な人には不向き:館内は静かに景色や湯を楽しむ空間が中心なので、アクティビティや賑やかな施設を求める人には物足りないかもしれない。
  • 夏の時期の日中:標高があるとはいえ、真夏の太陽が昇る時間帯は普通に暑い。夏場は朝夕の涼しい時間帯に露天風呂を満喫するのがコツ。


まとめ:部屋風呂だけで終わらせるのはもったいない

結論として、「部屋の風呂だけで十分なんじゃないか?」という疑問に対する私の答えは、「部屋風呂だけでも大満足できるけれど、大浴場や貸切風呂、ラウンジまで使ってこそ、箱根吟遊を本当に楽しんだと言える」です。

部屋のプライベート感、大浴場のスケール感、貸切風呂の特別感、そしてラウンジから見渡す箱根の圧倒的な山並み。これらが組み合わさることで、滞在中のすべての時間が「山と向き合い、自分を癒やす時間」になります。

不便な山道を越えてでも、私は年に2回、この場所に帰ってきます。日々の忙しさに少し疲れたとき、あのラウンジから見える山の表情と、朝の澄んだ空気の中で浸かる湯の温もりが、どうしても恋しくなるからです。

これから泊まられる方は、ぜひ「お部屋にこもる時間」だけでなく、「館内をゆっくり巡って景色と湯を使い切る時間」もスケジュールに組み込んでみてください。きっと、忘れられない豊かな時間が待っているはずです。

※なお、宿泊料金や具体的な食事内容、プランの詳細などは時期や季節によって変更される場合があります。訪問を検討される際は、訪問前に必ず公式サイトで最新情報をご確認くださいね。


宿泊前に確認したい最新情報

プラン内容・料金・食事の内容・館内設備は時期によって変わります。予約の前に必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。

箱根吟遊 を Google マップで見る(写真・口コミ・所在地)

箱根町観光協会 公式サイト(周辺の観光情報)